知らなくてもいいこと。

昔、教科書で読んだ話。

極寒の地域に住む人たちは
薄着でも凍傷にならなかったらしい

でも
外から来た人がそれを見て

「なんでそんな格好で凍傷にならないんだ」

そう言ったことで
逆に凍傷にかかるようになったんだって

それは
何においても同じだと思う

狭い世界にいれば
知らなくていいことは
知らないままでいられる

でも
外に出ると

「そんなことあるんだ」
「そういう考え方もあるのか」

知らなくてよかったものまで
目に入ってくる

一度知ってしまったことは
記憶に残る

どうでもよかったはずのことが
気になるようになる

そして
気づかないうちに

自分の中に
小さな違和感が残り続ける

消えないまま

静かに広がっていく

見えないほころびみたいに

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